ECM Records | ECM 1286 | GER | 1985 | VG+ / VG+ | JK: VG-
A1: Paper Nut 6:04
A2: I Know 7:32
A3: Watching You 13:15
B1: Conversation 7:52
B2: Song For Everyone 6:20
B3: Let's Go Home 6:27
B4: Rest In Peace 3:25
インド・チェンナイ出身のヴァイオリニスト L. Shankar は、若い頃から南インド古典音楽の世界で頭角を現し、のちにアメリカへ移住。ジャズやポップス、ワールドミュージックとも積極的に交わり、ジャンルを越えた表現者として知られています。この作品は85年に独名門 ECMから発表された作品で、メンバーは Jan Garbarek(sax), Zakir Hussain(tabla), Trilok Gurtu(percussion) という超強力なメンバー。
Shankar のダブルヴァイオリンは、南インド古典音楽の装飾的な節回しと西洋の旋律感を併せ持っています。そこへタブラ/パーカッションが緻密なリズムを重ね、特にタブラの細かな粒立ちは Shankar の旋律を支えるというよりも「会話」するように響き合いながら、音楽自体を前面へ押し出します。北欧サックス奏者 Jan Garbarek は冷たい空気を含んだような透明なトーンで、東洋的な熱量をふっと冷やす役割を果たします。結果として“熱”と“静”が混ざり合い、さらにそこにECMらしい澄んだ録音がその二面性をより際立たせているのです。ジャンルの境界をまたいでいるにもかかわらず、旅の途中で偶然出会った音楽家たちがそのまま音を重ねたような親しみがあるんです。
ジャズでもワールドでもクラシックでも説明しきれない一枚。これも ECM らしさのひとつでもあるのです。ドイツ盤。
Sleeve: スレ/クスミ/オモテ面に書き込み
Media: 薄くスレ/静音部に軽微のチリノイズ
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