Happy Bird | B 90011 | GER | 1975 | M: VG+ / VG+ | JK: VG-
A1: Wake Up 7:17
A2: Space 6:18
A3: Tanz Der Schlumpfe 8:20
B1: Nasca 13:05
B2: A Sad Call 3:22
ドイツのグループ Jazz Track が75年に Happy Bird から発表した作品。Uli Beckerhoff、Wolfgang Engstfeld、Michel Herr、Sigi Busch、Heinrich Hock による編成で、ドイツのジャズロックやモーダルジャズが、まだフュージョンとして整理されきる前の熱をよく残した作品です。
音楽の中心にあるのは、電化された響きと管楽器が作る強い緊張感です。エレクトリックピアノは柔らかく広がりますが、演奏全体を甘くするためではなく、トランペットやサックスの鋭さを受け止める場所として機能している感じです。そこへベースとドラムが重く沈みすぎないグルーヴを作り、曲は静かに始まっても少しずつ熱を帯びていきます。
Uli Beckerhoff のトランペットはマイルス以降の感覚を思わせる暗い光を持っていますが、単なる模倣にはなっていません。Wolfgang Engstfeld のテナーやソプラノも、旋律をなぞるより音の圧力で曲の空気を変えていきます。Michel Herr の鍵盤はその間を縫い、演奏を滑らかにつなぎながら欧州のバンドらしい冷えた響きも残しています。
派手な展開で押すジャズロックではなく、抑えた演奏の中に徐々に緊張がたまり、管楽器、エレピ、リズム隊が同じ方向へゆっくり集まっていくところに魅力があります。70年代半ばのドイツで、モーダルジャズ、ジャズロック、エレクトリックな質感が自然に交わった一枚。強く煽らず、しかし芯は太い、ヨーロピアンジャズ好作です。ドイツ後発盤。
Sleeve: スレ/クスミ/パンチホール
Media: 薄くスレ/静音部に軽微なチリノイズ
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