Thein | TH 47287 | GER | 1987 | M: VG+ / VG+ | JK: VG
A1: Hitchhiker's Guide 4:46
A2: Impressions Of Autumn 6:23
A3: Rush Hour 6:02
A4: Hallo Höppel 3:30
B1: Way To Love 6:58
B2: Scarcely Had We Left The House 5:26
B3: Lament 5:25
B4: Number Four 2:33
B5: Bluze 1:40
ドイツのバンド Wütrio が87年にブレーメンの Thein Records から発表した唯一作。ジャズを土台にしながら、サンバ、ジャズロック、エレクトロファンク、アヴァンギャルドな歌ものまで横断する、かなり変わったアンサンブル作品です。
この盤の面白さはジャンルを混ぜていること自体ではなく、その切り替え方にあります。リズムは軽く跳ね、鍵盤や管楽器は明るいフレーズを出しながら、急に曲の景色を変えていきます。歌や語りもポップに聴かせるためというより、演奏の中に別の人格を差し込むように使われている感じ。整ったフュージョンになりそうな瞬間に、少し斜めの展開が差し込んでくる。その独特すぎるズレがこの作品を面白くしています。
80年代後半のドイツ録音らしいクリアな音はありますが、演奏は冷たくまとまってはいないです。サンバやファンクの身体感覚、ジャズの細かな反応、ニューウェイヴ以降の軽い違和感が同じ曲の中でぐるぐる入れ替わります。上手さを前に出すより、バンド全体で場面を編集していく感覚が強い作品です。
ジャズ、ポップ、実験音楽のどこにも完全には寄り切らない1枚。滑らかに聴ける部分と、急に角度が変わる部分が混じり合って、今聴くとクラブジャズ以降の耳にも引っかかるようなサウンド。80年代欧州の小さなレーベルだからこそ残せた、軽やかで知的、少し奇妙なクロスオーヴァー作品です。ドイツ盤。
Sleeve: スレ/クスミ
Media: 薄くスレ/静音部に軽微なチリノイズ
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