Deutsche Harmonia Mundi | HM 663 | GER | 1983 | M: VG+ / VG+ | JK: VG | ゲートフォールドスリーヴ
A1: Entróito 9:31
A2: Kyrie 8:11
B1: Gloria 11:28
B2: Comunhão / Finis 7:50
独ケルンを拠点とするテレビ/ラジオ局 Westdeutscher Rundfunk、通称 WDR のビッグバンドと、ブラジル人パーカッショニスト Airto Moreira、コンポーザー Gil Evans を中心に制作された83年作。アレンジャーとして Marcos Silva が関わり、Philip Catherine、Alan Skidmore、Trilok Gurtu など、かなり曲者揃いのメンバーが参加しています。
タイトルからは宗教音楽的な作品を想像しますが、実際にはクラシック、ジャズ、ロック、ブラジル音楽、大編成の現代的なアレンジが入り混じった、かなり分類しづらい内容。合唱やストリングスを含む厳かな導入から、柔らかなブラジリアンの流れに入ったかと思えば、急に音が密集し、カオスな展開へなだれ込んでいく。きれいにまとめるよりも、いくつもの要素を高い熱量のままぶつけているような楽曲です。
Airto のパーカッションとヴォイスはやはり強烈。リズムの土っぽさ、声の生々しさ、儀式的な空気が、WDR Big Band の厚い響きと重なり、普通のブラジリアンジャズとも整ったビッグバンド作品とも違う感触を作りあげます。Gil Evans による広いアレンジ感覚もあり、ブラスやストリングスがただ豪華に鳴るのではなく、時に不協和で、時にスパイ映画のようにスリリングに動いていくのも面白いところです。
全4曲という構成ながら、内容はかなり濃いです。クラシック的な構成、ブラジルのリズム、ジャズロック的なドラマ、パーカッションアンサンブル、大編成ジャズの迫力が、整理されすぎないまま詰め込まれています。もう、なにがなんだかわからないくらいにパワーに満ちた怪作。録音の良さも含めて、ただ珍しいだけでは終わらない特別な1枚です。ドイツ盤。
Sleeve: ゲートフォールドスリーヴ/スレ/クスミ
Media: 薄くスレ/静音部に軽微なチリノイズ
Include: ---