Niels-Henning Orsted Pedersen / The Eternal Traveller (LP)

Pablo Records | 2310-910 | US | 1985 | M: VG+ / VG+ | JK: VG


A1: Moto Perpetuo (Prologue) 0:50
A2: En Elefant Kom Marcherende 3:38
A3: Jeg Gik Mig Ud En Sommerdag 5:58


A4: Det Haver Så Nyeligen Regnet 2:49
A5: Hist Hvor Vejen Slår En Bugt 5:12
A6: Jeg Ved En Lærkerede 3:10
B1: Sig Månen Langsomt Hæver 3:14


B2: Dawn 6:22
B3: The Eternal Traveller 6:02


B4: Skul Gammel Venskab Rejn Forgo (Auld Lang Syne) 4:12
B5: Moto Perpetuo (Epilogue) 0:50


ダニッシュベーシスト Niels-Henning Orsted Pedersen が85年に Pablo Records から発表した1枚。Oscar Peterson、Kenny Drew、Joe Pass、Archie Shepp など数多くの名手と共演し、ヨーロッパを代表するベーシストとして知られる Niels-Henning Orsted Pedersen のリーダー作です。録音は1984年。デンマークの民謡や童謡的な素材を含み、曲によっては自身の娘たちの歌声も入るなど、名手の技巧を前面に出したジャズアルバムというより、もっと個人的な記憶や土地の感覚に近いところから作られた1枚です。

Niels-Henning Orsted Pedersen というと、まず驚異的なテクニックや速いパッセージを思い浮かべますが、この盤で印象に残るのはむしろ音の丸みと歌心。ベースがリズムを支える楽器という役割を超えて、旋律を運び、空気を変え、時には人の声に近い温度で響いていきます。もちろん演奏の精度は非常に高いのですが、それを見せつけるような方向には向かわず、デンマークの素朴なメロディをジャズの語法と室内楽的な静けさのあいだで丁寧に鳴らしているところに、この作品の良さがあります。

全体には北欧らしい澄んだ空気がありますが、冷たく整いすぎているわけではないんですよね。子どもの歌声や民謡的な旋律が入ることで、作品には少し家庭的で懐かしい匂いも加わっているんです。ただ、それが甘さだけに流れないのは、Niels-Henning Orsted Pedersen のベースが常に深い音で全体を引き締めているから。明るさの奥に少し影があり、素朴さの中にきちんとジャズの強度が残っている。そのバランスがとてもいいんです。

派手なセッション盤や技巧派ベース作品として聴くより、自分のルーツや記憶に近い素材を、ジャズの言葉で静かに編み直した作品として見るのがしっくりきます。北欧ジャズ、ベーシストのアルバム、民謡を題材にしたジャズ作品のどこから聴いても面白い内容。名人の手元がテクニックではなく、歌として伝わってくる味わい深い1枚だと思います。US盤。


Sleeve: スレ/クスミ/ヤケ
Media: 薄くスレ/静音部に軽微なチリノイズ
Include: ---
型番 SMS-08741
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