Vap | 30193-28 | JPN | 1986 | M: VG+ / VG+ | JK: VG
A1: チャイナタウン prologue
A2: 傾斜する心
A3: 獣達のバカンス
A4: 抽象画
A5: 蜜のイメージ
A6: 音のない序曲
B1: ダイヤモンドの月 The Mistery Of Diamond Moon
B2: 尖った記憶
B3: 夜のパズル
B4: チャイナタウンで踊った女
シンセポップグループ Picasso が86年に VAP から発表したセカンドアルバム。Picasso は同年、「シ・ネ・マ」「ファンタジー」がアニメ『めぞん一刻』のエンディングテーマに起用され、80年代中期の日本ポップスの中でも、少し幻想的で映像的な印象を残したグループです。
本作はそうしたアニメ主題歌の親しみやすさだけでは捉えきれない、かなり不思議な質感を持ったポップアルバムです。シンセ、ギター、リズム・マシン的な硬さを使いながら、全体の印象は淡く、少し陰のあるニューウェイヴ寄りの空気。レゲエ風の揺れ、パーカッシヴなシンセポップ、夜の街を思わせるバレアリックな感触が、過度に尖らずポップスの形に収まっています。
森雪之丞 が全曲の歌詞を担当している点も、この盤の大きな個性です。言葉は分かりやすい物語に閉じず、月、街、夢、心の傾きのようなイメージを重ねながら、サウンドと同じく少し透明で捉えどころのない世界を作っています。80年代らしい音色の明るさはあるのに、どこか影が残る。その温度差が、今聴くと非常に良いフックになっています。
80年代日本ポップスの隠れたクロスオーヴァー作品。シティポップというより、ニューウェイヴ以降の感覚を持った幻想ポップで、軽さと陰りのバランスが独特です。歌謡曲、シンセ・ポップ、バレアリックをつなぐ1枚として、静かに光る作品です。日本盤。
Sleeve: スレ/クスミ
Media: 薄くスレ/静音部に軽微なチリノイズ
Include: 帯(スレ)