diot Records | 24.0146-1 | NTL | 1983 | M: VG+ / VG+ | JK: VG
A1: Ramon 3:05
A2: Window Across The Street 2:08
A3: Disney Dust 2:04
A4: Colombus Avenue 4:22
A5: Sugar Me Sam 3:02
A6: Palmtree Luxury 3:45
B1: California Daze 4:48
B2: Don't Feed The Animals 2:55
B3: Never Seem Able (To Say Goodbye) 3:26
B4: Fuss & Fight 1:37
B5: Tiger & I 2:55
B6: One More Time 3:11
蘭ライデン生まれのシンガーソングライター Fay Lovsky が、83年に発表したアルバム 。Fay Lovsky は1955年ライデン生まれで、のちにのこぎりやテルミンまで自在に扱う多楽器奏者として知られるようになりますが、この時点ですでに宅録感覚と類稀なポップセンス、そして少しひねくれた編曲感覚がかなり完成されています。この作品は初期代表作のひとつで、クレジット上でもツィター、シタール、マリンバ、ハープシコード系の音色や各種シンセが使われていて、彼女の雑食的な楽器感覚がよく出た1枚です。
欧州シンセポップとして聴ける軽やかさを持ちながら、音の組み立て方がかなり室内楽的で、単なる80年代ニューウェイヴの変種では終わっていないところが面白いです。A2「Window Across The Street」ではミニマルな反復の上に高音弦の響きが重なり、A6「Palmtree Luxury」ではギターのアルペジオに色彩的な上ものが差し込まれる。B3「Never Seem Able (To Say Goodbye)」のように、少しレゲエ風の裏打ちを入れた曲でも、狙いはグルーヴの強調というより、音色同士の配置の妙にあるように聴こえます。伸びやかで艶のある歌が、そうした少し風変わりなアレンジを自然にまとめているのも大きいです。
カラフルで親しみやすいチェンバーポップとして楽しめる一方で、聴き込むほど Fay Lovsky の知性と遊び心が見えてくる作品です。宅録ポップ、アートポップ、ミニマル感覚、少し異国的な弦楽器の響きが、無理に前衛ぶらずに1枚のアルバムとしてちゃんとまとまっている。オランダの80年代ポップの中でも、かなり独特で、しかもちゃんと楽しい。その“軽やかな変人ぶり”が、この盤のいちばんいいところだと思います。オランダ盤。
Sleeve: スレ/クスミ
Media: 薄くスレ/静音部に軽微なチリノイズ
Include: ---