Jazz Haus Musik | JHM 33 ST | GER | 1988 | VG+ / VG+ | JK: VG
A1: Drei, Vier... 5:59
A2: Bass-ist-in I 9:12
A3a: Thirteen Ways Of Looking At A Blackbird - Part 1 3:14
A3b: Thirteen Ways Of Looking At A Blackbird - Ngulungwé 1:45
A3c: Thirteen Ways Of Looking At A Blackbird - Part 2 2:30
B1a: Datjibbetdojahnit - Pende 1:02
B1b: Datjibbetdojahnit - Datjibbetdojahnit 4:41
B2: Mapasà 7:31
B3: El Otro Dia 6:46
独サックスアンサンブル Kolner Saxophon Mafia、Christoph Haberer 率いる打楽器集団 Drummele Maa、そしてザイール出身のパーカッショングループ Elima が合流した88年作。ケルンのレーベル Jazz Haus Musik からリリース。Kolner Saxophon Mafia は81年に始動した6管編成の異色グループで、Wollie Kaiser を含む木管奏者たちが独自の現代ジャズ語法を育ててきた集団。Christoph Haberer はモダンジャズと打楽器アンサンブルを横断してきた人物で、Drummele Maa もその延長にあるプロジェクト。3者が交わることで単なる共演盤ではなく、ヨーロッパのコンテンポラリージャズとアフリカンパーカッションが真正面からぶつかった、かなり珍しい作品になっています。
ホーン隊と打楽器群の役割が、ありがちな「メロディと伴奏」に分かれていないところが聴きどころ。大きくうねるパーカッションのグルーヴの中で、シンセやマリンバが空間に透明な膜を張り、その上を分厚い管が咆哮する。A1「Drei, Vier...」のゆったりとスウィングするグルーヴ、B2「Mapasà」のロウな打楽器とクリアな電子音の重なり、B3「El Otro Dia」の低い重心のままスリリングに進む展開など、どの曲もアフロセントリックな熱さを持ちながら、音像自体はかなり整理されています。フリー寄りの解放感はあるのに、散漫にならず、むしろシネマティックな見通しの良さがある。その不思議なバランスがこの作品の肝です。
アフリカンジャズやエスニックジャズとして紹介するだけでは少し足りません。6管の厚み、複数打楽器の重層感、そこに加わる電子音の透明さが合わさることで、ありそうでなかった響きが生まれています。80年代後半のヨーロッパで、ワールドミュージック的関心と現代ジャズの実験精神がどう交差していたかを、そのままパッケージしたような1枚です。土着的なのに洗練されていて、熱いのに風通しがいい。その少し不思議な手触りこそ、この盤のいちばんの魅力だと思います。 ドイツ盤。
Sleeve: スレ/クスミ
Media: 薄くスレ/静音部に軽微なチリノイズ
Include: インナー