Asylum Records | 6E-173 | US | 1979 | M: VG+ / VG+ | JK: VG
A1: Jet Stream 4:14
A2: Heavy Love 6:02
A3: Black Sheep 5:11
A4: Light Of Dawn 3:20
A5: Hey Girl 3:10
B1: Waiting No More 4:52
B2: Between The Sheets Of Music 3:15
B3: Manic Depression 4:25
B4: Silent One 7:12
Mahavishnu Orchestra での超絶的なプレイでも知られる鍵盤奏者 Jan Hammer が、自身のバンド Hammer 名義で残した79年作。Asylum からリリース。この時期の Hammer 名義2作は、ソロ色の強いシンセ作品というよりバンドとしてのアンサンブル色強い1枚として位置づけられています。
Jan Hammer らしいテクニカルな鍵盤ワークを前面に置きつつも、音楽の芯が単なる技巧の誇示に終わっていないところが肝。A3「Black Sheep」にあるクリスタルなシンセの抜けやコズミックな空気感、B1「Waiting No More」の少し土臭いグルーヴ、B2「Between The Sheets Of Music」のスペーシーで軽やかな感触は、どれもフュージョンの洗練とアメリカンロック的なわかりやすさのちょうど中間にあります。Mahavishnu 的な緊張感を引きずりつつも、ここではもっと開かれたメロディ感覚が前面に出ていて、音の輪郭はシャープなのに耳あたりは案外いいという、そのバランスがとても絶妙です。
ジャズロックが80年代のより大味なフュージョンへ流れ込む直前の、まだ複雑さと爽快さがきれいに混ざり合う時期の記録として聴くとかなりおもしろいです。クロスオーヴァーミュージックが少しずつ輪郭を変えていく過渡期の空気が入っていて、コズミックでもあり、バタ臭くもあり、どこかバレアリックに開けてもいる感じ。Jan Hammer のカタログの中でも、技巧派キーボーディストとしての顔と、時代の変わり目を嗅ぎ取るポップ感覚の両方がよく出た1枚だと思います。US盤。
Sleeve: スレ/クスミ/リングウェア
Media: 薄くスレ/静音部に軽微なチリノイズ
Include: オリジナルインナースリーヴ(抜けあり)