Cicada Records | C003 | NOR | 1985 | M: VG+ / VG+ | JK: VG
A1: Tide 4:05
A2: Traces (Entrance) 2:41
A3: Traces (Totem) 4:45
A4: Traces (Vapor) 3:21
A5: Ceremony 5:56
B1: Tide 2 5:54
B2: Discovery 7:00
B3: The Change 4:52
B4: Little Dream In Turquoise 4:15
ノルウェーの電子音楽家 Erik Wøllo が85年作。彼の初期を代表する1枚です。本人のBandcampでも、この作品は彼の“ブレイクスルー”と紹介されていて、初期作の中でも特に重要な位置にあることがわかります。
いわゆるニューエイジやアンビエントとして気持ちよく流れていくだけでは終わらないところがやはり肝。ベルリンスクールのようなシンセの反復、ミニマルミュージック的な静かな螺旋、そして少し東洋的にも感じられる旋律感覚が無理なくひとつにまとまっています。ガラスのようなシンセの響きや瞑想的なドラムパターン、そして当時出はじめたばかりの MIDI技術の探求が、この作品の特徴。音は澄んでいて美しいのですが、ただ柔らかいだけではなくどこか張りつめた透明感があるんです。
Erik Wøllo の長いキャリアの中で見ると、この作品は後年のより広がりのあるアンビエント作品へ向かう前の、輪郭のくっきりした原型のような1枚です。静けさ、メロディ、音響の奥行きがちょうどよい塩梅で結びついていて、初期作らしいみずみずしさもあります。北欧ニューエイジやアンビエントの好作として聴けるのはもちろんですが、それだけで片づけるには少し惜しい作品。自然に寄り添うような穏やかさがありながら、電子音楽としての構築美もしっかりあるので、BGM的に流すよりも、むしろひとつの音像にじっくり浸るほうが魅力が伝わります。80年代半ばの電子音楽が持っていた、静かだけれど未来に開かれた感覚がよく表れた1枚だと思います。ノルウェー盤。
Sleeve: スレ/クスミ
Media: 薄くスレ/静音部に軽微なチリノイズ
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