CBS | PFC - 80010 | CAN | 1978 | M: VG+ / VG+ | JK: VG
A1: Le Crieur 7:26
A2: Clair - Obscur 5:00
A3: Matinale 4:06
B1: Suite Matinale 2:07
B2: Transfert 5:25
B3: Reel A Maryse 8:15
USプログレ Harmonium の後期を支えた鍵盤奏者 Serge Locat が、グループ解散前後の流れの中で78年に残した唯一のソロ作。カナダ CBS からのリリース。ソロ名義ながら、ケベックのプログレ周辺にあった室内的な繊細さと、当時のスタジオ志向の音作りが濃く反映されています。Serge Locat 自身は Harmonium の作品『L’Heptade』にも深く関わった人物で、本作はその延長線上にありつつ、もっと個人的で輪郭の細い方向へ針を振った印象があります。
シンフォニックに大きく展開するというより、鍵盤を中心にした音の配列そのもので空気を組み立てていくのが、この作品の面白さ。フォーク、プログレ、アンビエントの境目をゆっくり横断するような内容で、ケベック産プログレにありがちな劇性や技巧の誇示はかなり抑えめ。そのぶん、旋律の置き方や余白の取り方に耳が向く音場。派手ではないのに妙に残るのは、曲が“進む”というより“漂いながら形を変える”作りだからだと思います。ジャンル的にはフォークロックやプログレに分類されつつも、感触としてはかなり夢見で、宅録的な親密さすらあります。
ケベックプログレの代表作群と並べると少し地味ですが、その地味さこそがこの作品の価値。大作志向の名盤というより、シーンの陰にある私的な美意識がそのまま定着した1枚です。カナダ盤。
Sleeve: スレ/クスミ
Media: 薄くスレ/静音部に軽微なチリノイズ
Include: オリジナルインナースリーヴ(折れ/スレ)