Hakon Graf, Sveinung Hovensjo, Jon Eberson, Jon Christensen / Blow Out (LP)

Compendium Records | FIDARDO 10 | NOR | 1977 | M: VG+ / VG+ | JK: VG


A1: Watching Everybody Else


A2: Flandyke
A3: Paper Flowers
A4: Blow Out
B1: Alive Again


B2: Tømmerløken


B3: Electric Bird


ノルウェーの鍵盤奏者 Håkon Graf、ベーシスト Sveinung Hovensjø、ギタリスト Jon Eberson、ドラマー Jon Christensen によるカルテット作。77年に Compendium から発表された作品です。Jon Christensen はECM周辺での繊細で空間的な演奏で知られる一方、本作ではよりバンド的なパワーを前面に出しており、この顔つきの違いだけでもかなり興味深いです。メンバー名義をそのまま掲げた編成からもわかる通り、誰か一人のリーダー作というより、4人の感覚が拮抗したまま形になったジャズ・ロック作品として聴くのが自然かと思います。

北欧ジャズらしい透明感だけで説明できないところが聴きどころのひとつ。たしかに音の抜けはいいし空間の使い方にも余裕があるのですが、そこだけで終わらず、Jon Christensen のドラムは普段の“漂わせる名手”という印象よりもずっと芯が太く、Sveinung Hovensjø のベースも単なる下支えではなく曲の重心を前へ運ぶ歌い手となり、その上で Håkon Graf のキーボードが少しサイケデリックな色味を足し、Jon Ebersonのギターがロック寄りのエッジを加える。全体が上品にまとまりすぎない、フュージョン然とした滑らかさより少しざらついたまま並走する感じがあって、そこがこの作品の特異性です。

70年代欧州産ジャズロックの中でも、本作はECM的な静けさとバンドとしての熱量がちょうどせめぎ合う位置にある1枚です。洗練されているのに優等生ではない。ジャズとロックの接点がまだ固まりきっていない時代の、いい意味で輪郭の定まりきらない面白さが詰まった作品だと思います。ノルウェー盤。


Sleeve: スレ/クスミ/リングウェア
Media: 薄くスレ/静音部に軽微なチリノイズ
Include: ---
型番 SMS-08571
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