Blue Heron Records | BLU 706-1 | US | 1986 | M: VG+ / VG+ | JK: VG+
A1: The Beat Of My Drum 7:40
A2: Loyin Loyin (Honey Honey) 7:27
A3: Ife L'oju L'aiye (Love Is The Greatest Thing In The World) 6:45
B1: Akiwowo Part 1 (Chant To The Trainman) 3:28
B2: Akiwowo Part 2 (Chant To The Trainman) 8:56
B3: Se Eni A Fe L'Amo - Kere Kere (You Know The One You Love - Herald The News) 9:10
ナイジェリア出身の打楽器奏者であり教育者 Babatunde Olatunji。50年代に渡米し、アフリカの打楽器とリズムをアメリカ社会に本格的に紹介した先駆者。本作は86年リリース。プロデュースは The Greatful Dead の Mickey Hart、Airto Moreira も参加。思想と音楽がより明確に提示された作品です。
中心にあるのはジャンベやシェケレを軸とした重層的なパーカッションと、コール＆レスポンスのヴォーカル。リズムはただ複雑なだけでなく、身体を自然に動かす推進力を持っています。儀式音楽の再現にとどまらず、アフリカのリズムを“今ここで鳴らす音楽”として再構築している点が特徴。ポリリズムが絡み合いながらも混濁せず、ひとつの大きなうねりとして前へ進んでいきます。
アメリカのジャズやフォーク、ファンクやスピリチュアルジャズに与えた影響は計り知れません。実際、本作のリズム感や集団性は、ブラックミュージックの感覚に深く浸透していきます。一方でメッセージは声高ではなく、あくまで身体を通して伝わるフィジカルなもの。ワールドミュージックの教科書的作品と思われがちですが、実際に針を落とすと想像以上に生々しく、現在進行形な1枚。US盤。
Sleeve: シュリンク/薄くスレ
Media: 薄くスレ/静音部に軽微なチリノイズ
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