Blue Note | BST 84165 | US | 1971 | M: VG+ / VG+ | JK: VG
A1: Love And Hate
A2: Esoteric
B1: Kahlil The Prophet
B2: Riff Raff
USサックス奏者 Jackie McLean が63年に録音した作品。前作『One Step Beyond』で踏み込んだ新しい方向をさらに押し進め、ピアノを外した編成に Grachan Moncur III、Bobby Hutcherson、Larry Ridley、Roy Haynes を迎えた Blue Note 期の重要作。
この作品での Jackie McLean はハードバップからフリーへの、その境目に立っています。鋭く少し酸味のあるアルトの音色はそのままに、いつものブルース感やビバップの運びを、より開いた空間へ置き直しています。Grachan Moncur III の曲は旋律が短く、和声もすぐには落ち着かないため、演奏は前へ走るより音の緊張を保ったままじわじわ広がっていく感じがします。
ピアノがいないことも大きいと思うんです。コードで場面を説明する楽器がないぶん、アルト、トロンボーン、Bobby Hutcherson のヴァイブが、それぞれ違う音色の輪郭で空間を作り上げます。特に Bobby Hutcherson の硬く澄んだ響きは演奏を冷たくするのではなく、管楽器の熱を別の角度から照らしている感じ。Larry Ridley と Roy Haynes もリズムを固定しすぎず、曲の不安定さをそのまま支えています。
書かれたテーマ、限られた音数、楽器同士の間隔を使って、ジャズがどこまで外へ行けるかを静かに試しているような作品。Jackie McLean の強い歌心と、Grachan Moncur の硬質な作曲感覚がぶつかったことで生まれた、Blue Note の中でも緊張感のある1枚です。US 71年プレス / VAN GELDER 機械刻印 / A面のみ深溝。
Sleeve: スレ/クスミ/ヤケ
Media: 薄くスレ/静音部に軽微なチリノイズ
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