Blue Note | BN-LA 853-H | US | 1978 | M: VG+ / VG+ | JK: VG-
African Ascension
A1: Part 1 - The Gods Of The Yoruba 6:02
A2: Part 2 - The Sun God Of The Masai 4:00
A3: Part 3 - The Spirit Of The Zulu 10:06
The Great American Indian Uprising
B1: Part 1 - The Idols Of The Incas 5:02
B2: Part 2 - The Aztec Sun God 7:01
B3: Part 3 - The Mohican And The Great Spirit 6:11
米ジャスピアニスト Horace Silver が70年代後半に進めた編成拡張のひとつで、通常のクインテットに複数の打楽器奏者と声を加えた意欲作。Tom Harrell、Larry Schneider、Ron Carter、Al Fosterという引き締まったバンドを土台に、Babatunde Olatunji らのパーカッションが音楽の重心を大きく変えます。
Holace Silver の持ち味である短く強いフレーズや、ブルースとゴスペルを含んだ明快な作曲はここでも健在。ただし本作ではピアノが全体を引っ張るというより、反復するリズムや声の塊の中へ入り込み、ひとつの打楽器のように働いているように思います。いつものハードバップを飾り立てたのではなく、曲の成り立ちそのものをリズムから組み直したような作品です。
演奏は厚みがありますが、混雑した印象はありません。Ron Carter と Al Foster が拍の中心を保ち、その周囲を複数のパーカッションがポリリズミックに彩ることで、同じ反復の中にも強弱や奥行きが生まれます。Tom Harrell と Larry Schneider のソロも、その大きな流れを壊さずに刺さってくる感じ。個人技よりも、集団でひとつの「うねり」を作ることが優先されたアンサンブルです。
題材の扱いには70年代らしい異文化観も見えますが、音楽自体は単なるエキゾチック趣味には終わらず、Holace Silver が長く持っていたリズムへの関心と精神的な主題が、最も直接的な形で結びついたような1枚です。60年代の代表作とは別の角度から、彼の作曲家としての頑固さと広がりがよく分かります。US盤、VAN GELDER 機械刻印。
Sleeve: スレ/クスミ/パンチホール/取り出し口に破れ
Media: 薄くスレ/静音部に軽微なチリノイズ
Include: オリジナル音符インナースリーヴ