Six Winds / Six Winds (LP)

CBS | CBS 85945 | DNK | 1982 | M: VG+ / VG+ | JK: VG


A1: Træmodellerne 10:50


A2: Nytidsmorgen 5:12
A3: Spookwind, Part I 1:15
A4: Freedom Jazzdance 1:45
A5: Bellsong 0:26
B1: Upright Heaven 4:35
B2: Knight Of Nights 3:30


B3: Spookwind, Part II 1:21
B4: Once More 6:39


B5: Go Up The Road 4:25


デンマークのジャズグループ Six Winds が82年にCBSから発表したセルフタイトル作。Bjarne Roupé、Uffe Markussen、Alex Riel、Marilyn Mazur、Peter Danstrup、Ben Besiakov による編成で、Marilyn Mazur が Miles Davis「Aura」やJan Garbarek の作品で広く知られる以前に参加していたグループとしても興味深い1枚です。80年代初頭のダニッシュジャズが、フュージョン、フリー、エスニックな打楽器感覚をかなり自由に混ぜていた時期の空気が残っています。

いわゆる北欧ジャズの透明感だけでまとめられるものではないんです。ギター、サックス、鍵盤、ベース、ドラム、パーカッションが絡みながら、曲ごとにかなり表情を変えていきます。整ったフュージョン的な軽さもありますが、そこにキーパーソン Marilyn Mazur の打楽器が入ることで、音の重心が一気にフィジカルになります。乾いたパーカッション、細かな金属音、リズムのずれが、演奏に少し土っぽい奥行きも与えています。

全体的には過度にワイルドへ振り切れるわけではなく、北欧らしい冷静な距離感も残っています。熱を持った演奏なのに音像はどこか澄んでいて、ジャズロック的な場面でも濁りすぎない感じ。アフロやラテンを直接なぞるというより、打楽器や反復の感覚を通してデンマーク産のコンテンポラリージャズの中に自然に異文化的な色を差し込んでいる印象です。

Marilyn Mazur の後年の活動を知ってから聴くと、彼女の持つリズム感覚や音色へのこだわりが、すでにこの時期からはっきり出ているのも魅力的です。ただ、これは彼女だけの作品ではなく、バンド全体がそれぞれの方向へ少しずつ引っ張り合うことで成り立っていると思います。80年代初頭の欧州フュージョン/エスニックジャズの中でも、洗練と野性味混じる、見逃せないデンマーク産ジャズ作品です。デンマーク盤。


Sleeve: スレ/クスミ/オモテ面にシール
Media: 薄くスレ/静音部に軽微なチリノイズ
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