Paul Bley, Gary Peacock, Barry Altschul / Japan Suite (LP)

Improvising Artists Inc. | IAI 37.38.49 | US | 1977 | M: VG+ / VG+ | JK: VG


A: Japan Suite I 19:22


B: Japan Suite II 12:26




米ピアニスト Paul Bley、ベーシスト Gary Peacock、ドラマー Barry Altschul によるトリオが77年に Improvising Artists から発表したライヴ録音作。録音は1976年、三重県志摩の合歓の郷で行われた Yamaha Music Festival で、全2曲の約31分の構成。Paul Bley 自身のレーベル Improvising Artists から出された1枚で、収録曲はいずれも Paul Bley が作曲。

このトリオは、いわゆるピアノトリオの端正な会話というより、三者がそれぞれ別の方向から同じ空間を削っていくような演奏が魅力。Paul Bley のピアノは音数を増やして押すのではなく、短いフレーズや間合いで場の温度を変えていくスタイル。Gary Peacock のベースは低音の支えに留まらず、旋律とリズムの境目を自由に動き、Barry Altschul のドラム/パーカッションは、拍を刻むというより音の流れに火花を散らすように反応していきます。Paul Bley の持つリリカルで抽象的な側面に、Gary Peacock と Barry Altschul の鋭い反応が重なった、かなり緊張感の高い内容です。静かな場面にも常に何かが起きそうな気配があり漂っていて、激しくなる場面でも単なるフリージャズの熱狂には流れないのも、逆に緊張感があります。日本録音という特別な場もあってか、演奏全体に空間を測るような集中力があり、音が鳴っていない部分まで濃く感じられます。

ECM的な透明感を期待すると少し違います。もっと乾いていて、荒く、即興の判断がそのまま記録されたような質感です。ただ、その生々しさこそがこの盤の良さで、70年代のPaul Bleyトリオが持っていた自由さと危うさが、短い収録時間の中に凝縮されています。3人の反応速度と余白の美学を味わう、まさに「ライヴ」な1枚です。US盤。


Sleeve: スレ/クスミ
Media: 薄くスレ/静音部に軽微なチリパチノイズ
Include: ---
型番 SMS-08732
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3,200円(税込)
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