Elektra | ELK 52 244 | FRA | 1980 | M: VG+ / VG+ | JK: VG
A1: Babel 6:20
A2: Janet 6:10
A3: Riverbop 4:48
B1: Spirale 5:00
B2: Philip À Paris 5:44
B3: Magic Ring 3:44
B4: Dinner-Jacket 3:34
ベルギーのギタリスト Philip Catherine が、Elektra/WEA から1980年に発表した作品。70年代のアコースティック寄りの名演群を経たあと、より大きな編成とアレンジの中で自分のギターを置き直した1枚で、フランスの作曲家 Jean-Claude Petit がアレンジに関わったことでも知られています。Philip Catherine は欧州ジャズの流麗さとロック以後のしなやかさをあわせ持つ人ですが、この盤ではその両方がかなり見えやすい形で出ています。
この盤の面白さは、ジャズ・ギター作品でありながら、音の発想がかなり開かれているところにあります。Philip Catherine のギターはもちろん中心にあるのですが、ここでは即興の切れ味だけで引っぱるのではなく、アレンジや音場の広がりの中で旋律をどう立ち上げるかが強く意識されているんです。だからフュージョン的な滑らかさや欧州らしい抒情はあるのに、単なる上質盤で終わらないんですよね。ギターを主役にしながら、アルバム全体はかなり多様性のある作品としてまとまっています。曲単位での派手な見せ場より、全体の流れのよさで引き込むタイプです。
Philip Catherine というと、もっと生々しいジャズ寄りの作品や、後年のChet Bakerとの演奏を思い浮かべる人も多いと思いますが、この作品はその少し手前で、彼のメロディ感覚と都会的な洗練がきれいに結びついた1枚として聴くととてもいいです。70年代後半から80年代初頭にかけての欧州クロスオーヴァーらしい風通しのいい響きもたしかにあって、硬派すぎず軽すぎもしない。その絶妙な中間に、この人らしさがよく出ています。聴くほどにじわっと効いてくる好盤です。フランス盤。
Sleeve: シュリンク/取り出し口方向にスレ/クスミ
Media: 薄くスレ/静音部に軽微なチリノイズ
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