Havnar Jazzfelag | HJF 10 | FAROE ISLAND | 1981 | VG+ / VG+ | JK: VG
A1: Stremban
A2: 98
A3: Samba Sneis
A4: Ivi
B1: Fuglasongur
B2: Ballada
B3: Vioari
フェロー諸島のグループ Brongl が、同島 Havnar Jazzfelag から81年に発表した2作目。中心人物はトースハウン出身のベーシスト/作曲家 Johannus a Rogvu Joensen で、彼は70年代からフェロー諸島初期のジャズ録音に大きく関わった人物でもあります。Brongl 自体もフェロー諸島のジャズ史の初期を支えたグループのひとつで、ローカル色と北欧ジャズの洗練がかなり自然に結びついた1枚として見えてきます。
ジャズロックやフュージョンの語法を使いながら、音の輪郭が妙に素朴で、どこか島の空気ごと残ってしまっているところが聴きどころ。作曲は Johannus a Rogvu Joensen、アレンジは Torben Kjaer が関わっており、デンマーク系ジャズ人脈とフェロー諸島のローカルな感覚が交差した作品だったことがうかがえます。都会的に磨き込みすぎないアレンジ、それでいて演奏はきちんと整理されていて、フォークっぽい陰りやジャズの柔軟さ、北欧フュージョンらしい透明感がじわっと混じり合います。派手に攻めるわけではないのに、耳に残る個性があるのはそのためではないかと感じます。
いわゆる辺境ジャズとして珍重するだけでは少しもったいない作品です。むしろ、フェロー諸島という小さな音楽圏から出てきた作品が、70年代末から80年代初頭の北欧ジャズ/ジャズロックの流れとどうつながっていたかを、そのまま封じ込めた記録としておもしろいと思います。静かだけれど芯のある良作です。フェローアイランド盤。
Sleeve: スレ/クスミ
Media: 薄くスレ/静音部に軽微なチリノイズ
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