Martin Hall / Imperfect (LP)

Virgin | 210 798 | DNK | 1990 | M: VG+ / VG+ | JK: VG


A1: Introduction 0:37
A2: System 3:55
A3: Interval 1 0:29
A4: Prime Material 3:24
A5: Interval 2 0:54
A6: Between The Two 3:47


A7: Another Chapter 3:52
A8: Red Room 4:12


B1: Masquerade 6:10
B2: Dies Irae 9:01


B3: Nocturne In Blue 3:46
B4: Segment 4:21


デンマークのポストパンク/アートロック周辺で早くから活動してきた Martin Hall の90年作。Virgin Denmark からリリース。Martin Hall 自身はパンク以後のデンマーク地下シーンを代表する存在のひとりとして知られ、ミュージシャンにとどまらずプロデューサー、アーティスト、作家としても活動してきました。この作品はそうした彼の経歴の中でも、初期の尖った実験性を残しつつ、音像や構成をより洗練された形へ移していった時期の1枚です。

ありがちな暗いとか耽美的といった言葉では収まりきらない、妙に硬質な質感。Martin Hall の作品にはしばしば退廃的なムードや演劇的な空気がありますが、このアルバムではそれが過剰なドラマにならず、むしろ冷たい輪郭として現れています。打ち込みや電子音の処理、間の取り方、ヴォーカルの置き方がどれも禁欲的で、曲によってはポップの形をしていながら、中心にはずっと落ち着かなさが残るんです。そのため聴き心地は整っていても、決して素直には流れていきません。ニューウェイヴやアートポップの延長で聴ける一方で、どこかキャバレー的なねじれや、欧州的な退廃の匂いが混ざっているのがこの人らしいところです。

Martin Hall という作家の美意識がかなり濃く出た作品として聴く納得です。ポストパンクの鋭さを残しながら、より室内的で洗練された表現へ移っていく途中の姿が見えます。きれいに整っているのに、どこか居心地が悪い。その“少し狂った端正さ”こそ、この盤のいちばんの魅力だと思います。デンマーク盤。


Sleeve: スレ/クスミ
Media: 薄くスレ/静音部に軽微なチリノイズ
Include: ---
型番 SMS-08675
販売価格
2,600円(税込)
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