Klimt Records | MJJ318 | FRA | 2011 | M: VG+ / VG+ | JK: VG+ | ゲートフォールドスリーヴ
A: Humus–The Life Exploring Force 18:57
Aa: Sa-re-qa-ma-pa-dha-mi 1:15
Ab: Spirale 0:50
Ac: Siddharta 1:43
Ad: Elements 1:55
Ae: Daisy McKee 2:50
Af: Yin And Yan 2:58
Ag: Soul Of The Soil 2:56
Ah: Daisy McKee (Reprise) 3:25
B1: Sita Rama Encores 4:30
B2: Actions For Free Jazz Orchestra 16:31
ポーランドの現代音楽作曲家 Krzysztof Penderecki と、USジャズトランペッター Don Cherry の共演盤。録音は71年ドナウエッシンゲン音楽祭でのライヴで、演奏は Don Cherry が組んだ The New Eternal Rhythm Orchestra によるものです。リリースは同年の Philips 盤で、この盤は2011年リイシュー盤。内容は Don Cherry 作の A「Humus - The Life Exploring Force」 と B1「Sita Rama Encores」、そして Penderecki 作 B2「Actions for Free Jazz Orchestra”」を収録。フリージャズの拡張と現代音楽の書法が真正面からぶつかった記録として、かなり特異な立ち位置にある1枚です。
いわゆる「ジャズと現代音楽の融合」といった説明だけでは収まりません。A面は民族音楽的な反復や集団性、祝祭感を土台にした有機的な流れが強く、譜面よりも場のエネルギーで前進していく感触があります。一方で Penderecki の B2「Actions”」では音の塊や切断、緊張の作り方が明らかに別種で、即興集団を使いながらも発想の芯はあくまで作曲家的です。そのため全体は滑らかに溶け合うというより、異なる方法論が同じステージ上でせめぎ合うように進んでいきます。そこがむしろこの盤の価値で、越境が成功しているというより越境そのものの摩擦まで記録してしまっているのが肝です。
Don Cherry の作品として見てもスピリチュアルジャズやワールド志向の延長線上にある重要作ですし、Penderecki 側から見れば現代音楽の作家がフリージャズの集団へどう接近したかを示す珍しいドキュメントでもあります。完成度の高さだけで聴く盤ではなく、70年代初頭の前衛がどこまで本気で境界を越えようとしていたか、その現場をまるごと封じ込めた記録として聴くととてもおもしろいです。きれいに分類できないまま今も残っているところまで含めて、この盤は十分に唯一無二です。フランス盤45回転プレス。
Sleeve: 薄くスレ
Media: 薄くスレ/静音部に軽微なチリノイズ
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