Fylkingen Records | FYLP 1031 | SWE | 1986 | M: VG+ / VG+ | JK: VG
A1: Sekvens I Blått 9:10
A2: Dagbrott 8:40
B1: Tònal 7:00
B2: Nagual 7:00
B3: Tsentsaks 7:00
スウェーデンの音楽家 Rolf Enstrom の86年にスウェーデンのレーベル Fylkingen Records から発表した、純粋なエレクトロアコースティック作品としてまとめられた1枚です。Rolf Enstrom は視覚芸術や文学との関わりも持ちながら活動してきた人ですが、この作品ではそうした周辺要素よりも、音そのものの構築にしっかり集中しています。
いわゆるアンビエントのように気持ちよく流れていくタイプではなく、音の粒や気配そのものに耳を引き寄せてくるところが聴きどころだと思います。電子音がただ並ぶのではなく、金属的な響き、緊張感のある間、空間の奥行きが少しずつ組み立てられていって、静かなのにかなり強い集中力を要求してきます。冷たい作品ではあるのですが、無機質というよりはむしろ音のひとつひとつに触感がある感じです。聴いていると、スタジオで音を“配置する”というより見えない空間を少しずつ彫っていくような感覚があります。
Rolf Enströmという人は、自然科学への関心を持ちながら電子音楽を作ってきたことでも知られていますが、そのせいか音の扱いにもどこか観察するような視線があります。ただ感情をぶつけるのではなく、現象としての音を丁寧に見つめている感じです。この作品も派手な前衛性で圧倒する作品というより、音響そのものの動きや質感をじっくり味わうタイプの作品として響きます。難解なレコードではありますが、ただ難しいだけではなく、耳を澄ますほど独特の世界が開いてくる1枚です。スウェーデン盤。
Sleeve: スレ/クスミ
Media: 薄くスレ/静音部に軽微なチリノイズ
Include: オリジナルインナースリーヴ