SteepleChase | SCS 1162 | DNK | 1982 | M: VG+ / VG+ | JK: VG
A1: Wobra Zebra 4:50
A2: Jungle Ritual 10:42
A3: Mister Suso 4:15
B1: 254, Bowery 2:56
B2: Fullmoon In Brikama (Africa) 5:58
B3: Bo Bo Sanneh 6:53
B4: New Tiger Rag 1:15
B5: Round As A Pancake 3:43
デンマークのギタリスト Pierre Dorge が、自身のバンド New Jungle Orchestra を率いて発表した初作が、この82年のセルフタイトル作。Pierre Dorge は1969年から71年にかけて John Tchicai のビッグバンドに参加し、70年代末には Thermaenius でも活動。その延長ではなく、もう少し大きな編成と明確なコンセプトを持った新しい器として New Jungle Orchestra を始動させたのが80年前後で、本作はその出発点にあたります。名門ジャズレーベル SteepleChase からのリリース。
伝統的なジャズや前衛性に加え、西アフリカのハイライフ的なギター感覚を混ぜ合わせるところ、いわゆる“異文化混交ジャズ”的サウンドが聴きどころ。アフリカ由来の反復や躍動感を借りてはいるのですが、土着感をそのまま再現しようというより、欧州ジャズアンサンブルがそれをどう自分たちの言語に置き換えるか、その変換の過程自体が作品になっている感じがします。だから軽やかに進む場面でも単なる祝祭感には流れず、どこか構成の妙やアレンジのひねりが耳に残るんです。Pierre Dorge のギターもリーダー然と前へ出るというより、リフ、隙間、絡み方で全体の流れを設計していくタイプで、そこにこの楽団の性格がよく表れています。
フリージャズの放射性、ビッグバンド的なまとめ方、アフリカンな循環感が、きれいに溶け合うというより少しずつ角を残したまま混ざる感じが◎。整理されすぎていないぶん演奏に独特の弾みがあり、今作からアフリカ由来の語法へ重心を移したことも、単なる思いつきではなく継続した探究の結果だったこともわかる1枚です。デンマーク盤。
Sleeve: スレ/クスミ
Media: 薄くスレ/静音部に軽微なチリノイズ
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