井上大輔 Daisuke Inoue / Ferment (LP)

CBS/Sony | 28AH 1724 | JPN | 1984 | M: VG+ / VG+ | JK: VG+


A1: Stay-去りゆく夏
A2: マティーニのささやき
A3: A Small Love Song On A Chinese Piano


A4: 上海異人娼館エロチック チャイナ
B1: お前を見た最後の夜


B2: アレキサンダーの草原


B3: シカタノナイヒト
B4: 夢幻の一夜


国内ポップスのシーンで多大な貢献をする作曲家/歌手/プロデューサー 井上大輔 の84年作。当時の CBS/SONY が抱えていた一線級の演奏陣をバックに据えた、いわば80’s和AORのフル装備。

まず音の気配がいいです。ドラムやベースが「前に出てくる」のではなく、低い位置で床を磨いている感じ。その上をシンセやエレピが濡れた光として滑っていく。ここがシティポップ的な“爽やかさ”と違って、甘くしないのにムードがある理由。歌も同じで、声を張ってドラマにするより、フレーズの置き方と語尾の落とし方で景色を作るタイプ。結果、アルバム全体が「曲の集合」というより、同じ街の違う路地を歩いていく短編集みたいにまとまっています。

参加陣も盤の性格に直結していて、たとえばドラムに 村上“ポンタ”秀一 と 山木秀夫、ベースに富倉安生、鍵盤に 深町純、パーカッションに ペッカー などが関わる布陣。上手さの誇示じゃなく、音の輪郭を上質なまま濃くしていく方向へ働いているのがポイントです。

和モノAORの耳で聴いても、バレアリック寄りの“濡れたシンセ感”が好きな耳で聴いても、湿度と透明度が同居するところに中毒性が出ます。80年代の日本でしか出せない、ネオン色の実験と職人技の折衷として、価値がある1枚です。日本盤。


Sleeve: シュリンク/薄くスレ
Media: 薄くスレ/静音部に軽微なチリノイズ
Include: かぶせ帯(シュリンク下)/ライナー
型番 SMS-08548
販売価格
1,400円(税込)
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