Teldec | 6.25889 | GER | 1984 | M: VG+ / VG+ | JK: VG
A1: Who Rolls The Dice 4:25
A2: Jane 3:07
A3: Man At The Door 4:11
A4: Forever 3:48
A5: Fall For You 4:09
B1: Dear Ilene 3:28
B2: The Stars Won't Fall Down 4:29
B3: Out Of Nowhere 3:18
B4: I Put My Mother Away 3:47
B5: Nothing To Give 3:10
近年再発見が進むドイツのレーベル Yaya のカタログに残された3作品のうちの1枚を手がけたのが、独ミュージシャン Joe Mubare。84年リリース。メジャーな潮流とは少し距離を取りながらも、ポップス、実験性、演奏力が自然に共存した、80年代ドイツらしい感触を持つアルバムです。ドラムには名セッション・ドラマー Curt Cress が参加しています。
全体を貫くのは、しっかりとしたグルーヴと、語るように置かれるヴォーカル。A1「Who Rolls The Dice」では、その魅力が最も分かりやすく提示され、過剰に盛り上げることなく聴き手を前へ運びます。A5「Fall For You」は、リゾート感あふれるトロピカルなシンセポップで、80年代的な明るさと軽さが心地いい1曲。B2「The Stars Won’t Fall Down」では、Yaya作品を想起させる練り込まれた音色と構成が際立ち、エクスペリメンタルポップとしての側面がはっきり現れます。
ポップでありながら、どこか引っかかりが残る。その理由は、音色やアレンジが常に一段先を見ているからでしょう。尖りすぎず、しかし凡庸にもならない絶妙な距離感を保ちつつ、Curt Cress の安定したドラミングが楽曲全体に芯を通しています。結果として、単なる80’sポップの一枚ではなく、当時のドイツに存在した静かな実験精神が浮かび上がってきます。80年代ポップの裏側には、こんな控えめで知的な冒険があったと気づく1枚です。ドイツ盤。
Sleeve: スレ/クスミ/オモテ面にシール剥がれ痕
Media: 薄くスレ/静音部にチリノイズ
Include: オリジナルインナースリーヴ