Vertigo | 824 165-1 | POR | 1984 | M: VG+ / VG+ | JK: VG
A1: Canção Da Manhá
A2: Fado Da Chegada
A3: Savana
A4: Canção Do Trabalho
A5: Mil E Uma Noites
B1: Tróia
B2: Tu
B3: Ondas
B4: Nascente (Parte I)
B5: Nascente (Parte II)
リスボン出身のフルート/サックス奏者 Rão Kyao。旅を重ねる中で各地の風土や文化を吸収し、現地で習得した民族楽器を自身の表現へと落とし込んできた音楽家です。84年リリース。自由度の高い制作環境の中で、Kyaoらしいスケール感が前面に出た1枚です。
音楽の核にあるのは、大地と呼吸するようなリズム感。A3「Savana」では、鼓動のようなパーカッションと壮大なオーケストレーションが重なり、エスニック・フュージョンとしての広がりを強く感じさせます。A4「Canção Do Trabalho」は瑞々しいコーラスが印象的で、労働歌のような素朴さと優しさが同居する名曲。B2「Tu」では、まどろむようなストリングスが空間を満たし、時間の流れがゆっくりと緩んでいきます。全10曲を通して、旋律は決して主張しすぎず、音色と空気感が自然に溶け合う構成。
ジャズ/民族音楽/ニューエイジの要素が無理なく交差しつつ、異文化の要素を「借りる」のではなく、自分の身体を通して鳴らしている稀有な作品。ポルトガル盤オリジナル。
Sleeve: スレ/クスミ/リングウェア
Media: 薄くスレ/静音部にごく軽微なチリノイズ
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