Enja Records | 3091 | GER | 1981 | M: VG+ / VG+ | JK: VG
A1: Skippy 5:32
A2: Ask Me Now 5:34
A3: Evidence 5:19
A4: Round About Midnight 6:48
B1: Straight No Chaser 5:57
B2: Prelude 1:22
B3: Ugly Beauty 6:56
B4: Variation On A Theme (Trinkle Tinkle) 4:11
USテナーサックス奏者 Bennie Wallace が、Thelonious Monk の楽曲をテーマに録音した作品。81年リリース。参加メンバーはトロンボーンの Jimmy Knepper、ベースの Eddie Gomez、そして Charles Mingus バンドで知られるドラマー Dannie Richmond という鉄壁の布陣。Monk 作品への敬意を持ちながらも、Wallace らしい大胆な節回しとダイナミックな音使いが前面に出ていて、単なるトリビュートではなく「自分たちの演奏としてのモンク」 を構築しているのが特徴です。
鋭く跳ねるライン、微妙な間、予測を裏切るフレージングなど、Monk 曲がもつ独特のリズム感が、メンバーそれぞれの個性によってより立体的に浮かび上がる1枚。特にドラムは、その Monk のねじれたメロディをグルーヴィーに変えるような軽快さがあり、ベースも余裕を持ったスウィングで全体を包み込みつつ、柔らかいトロンボーンが入ることで、緊張と緩和のバランスが絶妙に整っていきます。
Bennie Wallace 自体も Thelonious Monk と同様に、伝統的な語法を理解しながらも少しだけはみ出すようなスリリングさが持ち味。複雑さよりも、演奏の楽しさや解釈の自由を前に出した快作。愛情と遊び心のある良質なトリビュート。ドイツ盤。
Sleeve: 薄くスレ/ヤケ/クスミ
Media: 薄くスレ/静音部にごく軽微なチリノイズ
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