ECM Records | ECM 1432 | GER | 1991 | M: NM / NM | JK: VG+
A1: Raf Raf 3:33
A2: Barzakh 11:02
A3: Sadir 6:32
A4: Ronda 3:07
A5: Hou 1:33
A6: Sarandib 2:48
B1: Souga 2:07
B2: Parfum De Gitane 4:16
B3: Bou Naouara 2:22
B4: Kerkenah 7:30
B5: La Nuit Des Yeux 5:29
B6: Le Belvédère Assiége 4:14
B7: Qaf 1:43
チュニジア出身、アラブの古典楽器ウード奏者 Anouar Brahem の91年に名門 ECM からリリースされたデビュー作品。同郷のパーカッショニスト Lassad Hosni、ヴァイオリニスト Bechir Selmi とのトリオ編成、エンジニアは Jan Erik Kongshaug。ヴァイオリンが空気を切るように優雅にスウィングする中で、強弱付けてつま弾かれるウードが深く染み入るA2「Barzakh」、琴のように悠久の時をなぞらえるような音色のA3「Sadir」、フラメンコのように(Paco De Lucia もウードを弾きますね)情熱的に掻き鳴らすA4「Ronda」、パーカッションをバックにヴァイオリンとウードのユニゾンで郷愁的なテーマを鳴らすB2「Parfum De Gitane」、フレットレスだからこその微妙なメロディの揺れで繊細な心の襞を絶妙に表現するB4「Kerkenah」など全13曲。たしかにウードの音色自体がユニーク足らしめているのは事実ですが、やはりそのウードが奏でる Anouar Brahem のメロディメイクと、ECMすぎる Jan Erik Kongshaug が作り出すコンテンポラリー然とした奥行き感が合致した時に現れる、絹のように滑らかでストレスなくスゥっと入り込むサウンドが超絶妙すぎます。本当に素晴らしい音楽だと思います。
後に再発のアナログも出ていますが、こちらは正真正銘の91年オリジナルドイツプレス。91年というCD移行期にリリースされた稀少盤。
Sleeve: 経年による若干の変色/スレによる薄い汚れ
Media: 極美盤