ECM Records | ECM 1402 | GER | 1989 | M: NM / NM | JK: VG+ | グレーラベル
A1: Innferd 0:57
A2: Rosensfole 2:48
A3: Margjit Og Targjei Risvollo 16:15
A4: Maalfri Mi Fruve 5:23
B1: Venelite Og Bergjekongen 7:40
B2: Stolt Øli 5:00
B3: Signe Lita 4:17
B4: Lillebroer Og Storebroer 2:41
B5: Grisilla 7:21
B6: Utferd 1:13
ノルウェーの中でも自然に囲まれたテレマルク地方を出身とする女性シンガー Agnes Buen Garnas と、同じくノルウェー出身のサックス奏者 Jan Garbarek の89年リリースの作品。ノルウェー独自の民謡を軸に、ノルウェー語という慣れない響きをドラマティックに聴かせるヴォ―カリゼーションと、サックス・シンセサイザーを駆使してそのヴォーカルに寄り添い、最小のアンサンブルで自国のアイデンティティの深部に迫る1枚。うっすらとタブラがうねる静謐な空間の中で絶妙なストーリー・テリングを聴かせる圧巻の長尺曲A3「Margjit Og Targjei Risvollo」、凍てつく空高く伸びていくようなヴォーカルが美しいA4「Maalfri Mi Fruve」、弦楽器のようなシンセが泣くB1「Venelite Og Bergjekongen」、インダストリアルなビートが異様な空気を放つB4「Lillebroer Og Storebroer」、燃えるような激情B5「Grisilla」など全10曲。起源は古くも普遍的な人間の「業」について歌われたノルウェー古来の民謡は、今もまだ聴く人の胸を打ちつけるほどのパワーに満ちています。素晴らしい。